日本酒特集・京都の酒どころと日本酒入門

日本酒特集


お正月のお屠蘇に始まり、春は桜の下で花見酒、
夏は冷えたグラスに注いで秋は月見酒、
冬は忘年会で鍋を囲みながらの熱燗。
今まで何気なく飲んでいた人も、お酒はちょっと苦手?
という人も、少しばかり意識してお酒を味わってみませんか?
日本酒の種類 味の特徴 ラベルの読み方 味わいかた 京の酒どころ・伏見 京の酒どころ・番外編


■日本酒の種類
まずは特定名称の酒と呼ばれる『吟醸酒』、『純米酒』、『本醸造酒』の中から選んでみましょう。
  • 吟醸酒・純米酒…特別な時や記念日、贈り物に。
    いわゆる高級酒。素材がその他のものよりはるかに高価で製法も難しく、杜氏のこだわりが反映されているという意味での価値があります。
  • 本醸造酒…自分好みのものを常備!?
    酒質や味が安定しているので、飽きずに毎日飲めるようなお酒です。
日本酒は、原料、製造方法等の違いによって8種類に分類されます。
特定名称 使用原料 精米歩合 香味等の要件
純米大吟醸酒 米、米麹 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好
大吟醸酒 米、米麹、醸造アルコール 50%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が特に良好
純米吟醸酒 米、米麹 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
吟醸酒 米、米麹、醸造アルコール 60%以下 吟醸造り、固有の香味、色沢が良好
純米酒 米、米麹 70%以下 香味、色沢が良好
本醸造酒 米、米麹、醸造アルコール 70%以下 香味、色沢が良好
特別純米酒 米、米麹 60%以下 または特別な製造方法 香味、色沢が特に良好
特別本醸造酒 米、米麹、醸造アルコール 60%以下 または特別な製造方法 香味、色沢が特に良好
  • 精米歩合:精米歩合とは、白米の玄米に対する重量の割合をいいます。精米歩合60%という時には、玄米の表層部を40%削り取っていることになります。
  • 醸造アルコール:米など穀類やさとうきびといった、でんぷん質物または含糖質物を原料として醸造されたアルコールを連続式蒸留機で蒸留したもの。
☆醸造アルコールが入ると、香り高くスッキリとした味になります。

    その他のお酒
  • 一般清酒、上撰酒、佳撰酒等の普通種、パック酒等の低価格酒。
    精米歩合に規定はありませんが、推定70%以上。使用原料は、米、米麹、醸造アルコールのほか、糖類、酸味料、化学調味料が加わります。
  • 原酒:製成後、加水調整(アルコール分1%未満の加水調整を除く)をしない清酒のことです。
  • 生酒:製成後、一切加熱処理「火入れ」をしない清酒です。
ランク上では「純米大吟醸」が最高級とされていますが、蔵元によって力を入れている種類が異なる場合もあるので、賞に入賞しているかどうかよりも、自分や贈る相手の味の好みを知ることが大切かもしれませんね。


味の特徴
日本酒は、味や香りに4つの特徴があります。
  • 薫酒(香りが高い)
  • 爽酒(軽快でなめらか)
  • 醇酒(コクがある)
  • 熟酒(熟成。練れた香りと豊潤な味わい)
    薫酒(香りが高い)
  • 味:酸とのバランスが取れているので明るく爽快な味わい。苦味や旨味は少なめ。
  • 香り:果実や花、香草、柑橘系の、華やかで透明感、爽やかさのある香り。
  • 合う料理:食前酒にピッタリ。和食・洋食・中華に幅広く対応。
  • これをチョイス!→主に大吟醸、吟醸酒。生酒、本醸造酒にもこのタイプのものがあります。
    爽酒(軽快でなめらか)
  • 味:清涼感があり、さらりとした軽い味わい。
  • 香り:かすかに果実香が。新鮮な爽やかさ。
  • 合う料理: 同じく軽く、清涼感のあるものや、淡白な素材を使ったもの、薄味の料理。
  • これをチョイス!→主に生酒を。本醸造酒、純米酒にもこのタイプのものがあります。
    醇酒(コクがある)
  • 味:とろりとしてふくよかな味わいで、印象的。甘味、酸味、苦味が調和している。
  • 香り:樹木や石の香り。濃厚でやわらか、ふくよかでまろやか。
  • 合う料理:食中酒に。様々な料理に合いやすい。生クリームやバターを使った洋食に。
    旨味やアクの強い食材、発酵食品等の強い風味の料理にも負けない。
  • これをチョイス!→主に純米酒。本醸造酒にもこのタイプのものがあります。
    熟酒(熟成タイプ。練れた香りと豊潤な味わい)
  • 味:中国の紹興酒に似て、とろりとした甘みと酸味、重厚で長い余韻がある。香ばしくてスパイシー。
  • 香り:干した果物や草、スパイスや樹木・香木、きのこやナッツ類の様に複雑で力強く、個性的な香り。
  • 合う料理:食後に。油脂成分が多く、風味の強い、煮込み料理等の濃厚な味付けの料理に合います。
  • これをチョイス!→主に古酒。純米酒にもこのタイプのものがあります。
    原酒は、酵母が生きているためか、シャンパンのよう。新鮮な果物の香り(アルコール分は18~19度)があり、夏には冷凍した原酒も人気。


■お酒のラベルの読み方
お酒の胴の裏側にあるラベルには、そのお酒のおおよその性質、特徴の情報が記載されています。
  • 原料米 :酒ができるまでに使用されるのは麹米、酒母米、掛米。麹米は、麹を造る時、酒母米は酒母を造る時、掛米は醪(もろみ)を造る時に仕込む米のことで、原料米全体の7割を占めます。
  • 精米歩合:精米して残った米の割合。精米歩合が60%とあれば、40%を精米して削っていることになります。
  • 仕込水 :使用されている水について。
  • 使用酵母:日本醸造協会が頒布している協会酵母や、蔵元ごとの自家酵母があります。
  • 日本酒度:糖分が多いと「-」、少ないと「+」と表示され、「+」の値が高いほど辛口です(ただし、日本酒の「甘さ」、「辛さ」は糖分以外にも酸度やアルコール度等よっても微妙に変化します)。
  • 酸度 :酸度が高いほど辛口の酒になります。
  • 杜氏 :この酒を造った杜氏さんの名前や出身地(流派)です。流派によってお酒の造り方に特徴があります。

他にも、甘辛度、濃淡度、飲み方の表示等が記載されている事もあります。


■お酒の味わいかた

より深く味わうなら
日本酒には「甘味」、「酸味」、「辛味」、「苦味」、「渋味」の五つの味があり、また 『とろみ』『ふくらみ(コク)』『なめらかさ』『押し(後味にコクがあり、しっかり)』『キレ』といった触覚も楽しむ事ができる嗜好品。 杜氏さんが仕込んだお酒を一気飲みなんて勿体ない!
そこで、上記のお酒の性質を意識しながら、利き酒風に味わってみましょう。

  • ① 色をみる
    淡黄色で緑がかったものは「青ざえ」と呼び、喜ばれます。熟成によって「こはく色」になったものも。
  • 香りを利く
    器から立ち上る「上立ち香」や、軽く吸い込んだ時に香る「引き込み香」を楽しみます。
  • 味を利く
    口に含み、舌の上で転がしながら味わいます。
同時に唇を少し開いて空気を吸い込みながら口から鼻へ抜ける「ふくみ香」も試してみて下さい。最後に後味も楽しみましょう。



お酒の適応量
個人差はありますが、お酒に強い方でも、日本酒なら1~2合(180~360ml)、ビールなら大瓶1~2本を目安にして下さい。

悪酔いしないために
洋酒にチェイサー(追い水)があるように、日本酒を飲む時にも傍らにグラスの水を置いて時々飲むようにすると、飲み過ぎや深酔いを防ぐ事ができます。これを「和らぎ水(やわらぎみず)」といいます。
同じく、氷を入れてロックで飲んだり水割りにしたりして、お酒のアルコール分を下げ、緩やかに酔うのも一つの方法です。