加茂御祖神社(下鴨神社)

加茂御祖神社(下鴨神社)

下鴨神社について

正しくは賀茂御祖(かもみおや)神社という。
下鴨神社の祭神の一柱である玉依媛命は上賀茂神社の祭神の賀茂別雷命の母親であり、下鴨神社は常に上賀茂神社とほぼ同じ歴史を歩んできました。この二つの神社は切り離して考えることはできず、二つ合わせて「賀茂社」です。

参道は「糺の森」と呼ばれ、樹齢200~600年の樹木が約600本もあり、木々の間を瀬見の小川(御手洗川)、泉川といった小川が流れています。糺の森に見守られるように建つのが下鴨神社の社で、本殿を始め、摂社や末社など国宝2棟を含む約70党の社殿が立ち並びます。
境内には鴨の七不思議と呼ばれる現象があり、相生社の3本の木の幹のうち2本が途中でつながる「連理の賢木(さかき)は縁結びのご利益があり、木の葉がすべてギザギザに変化する「何でも柊」は出雲井於神社で見ることができます。

境内マップ

クリックすると大きくなります

  • 住所:左京区下鴨泉川町59
  • アクセス:北大路駅より市バス1・205・京都駅より市バス4・205・京阪「出町柳駅」より徒歩10分
  • 拝観時間:6:30~17:00
  • 下鴨神社ホームページ
河合神社

糺の森の南に鎮座し、玉依姫命が祀られ女性の守護神とも信仰される。鴨長明はこの神社の神官の息子として生まれる。

糺の森

鴨長明が歌に詠んだ瀬見の小川が流れ、原野の姿をとどめる森で、広さは12万4000平方メートル。東京ドーム3個分の広さです。

南口鳥居

糺の森の参道を歩いてたどりつくのがこの鳥居。葵祭りのときは、馬上の人々もここで馬を下り、境内に向かう。

楼門

朱が鮮やかな高さ13mの堂々とした門。左右に廻廊が伸びる。

舞殿

葵祭当日は、ここで勅使が祭文を神に捧げるほか、日本最古の歌舞といわれる「東遊」の舞が奉納される。

神服殿

古来殿内の一室が行幸の時に玉座となった殿舎で、夏・冬の御神服を奉製する御殿であったため、神服殿という名前がついた。

中門

舞殿の奥に中門があり、中門をくぐると正面に幣殿がある。

細殿

歌会、茶会などが行われる殿舎。平安時代の『神殿記』にも「細殿」の記録があり、歴代天皇の行幸、上皇、法皇、院、関白の賀茂詣の時に、歌会などが行われた社殿。

言社

7棟の建物が並び、12の千支すべての守護神が祭られている。

御手洗社

井戸の上に建つ井戸社で井上社と呼ばれる。瀬織津姫命が祀られている。

光琳の梅

晩年の尾形光琳が「紅白梅図屏風」を描く際のモデルとしたと伝えられる。

相生社

男女の縁や、いろいろな縁結びの神様。

行事

蹴鞠はじめ

平安期の官人の衣装をまとい、「アリャ」「オウ」のかけ声で蹴鞠が行われ、奉納されます。
水干、袴、烏帽子姿の鞠人が、大勢の人垣が取り囲んで見守る中、皮製の沓(くつ)で鞠を蹴り上げてます。鞠は鹿革を使用し、地面に落とさないよう巧みな足さばきで蹴り上げて渡します。

節分祭

朝より本殿前で節分祭、引き続き古神札焼納式。舞殿にて追儺弓神事が行なわれます。午後から豆まきの後、御真木神事があります。

流し雛

さんだわらに乗せたひな人形をみたらし川に流し、子供たちの無病息災を祈る神事。
和紙で着物を作り、顔は土を丸め胡粉を塗った素朴な人形に願いを込め、流します。公募で選ばれ結婚を控えた男女が、十二単に衣冠装束姿に身を包み、桟俵(さんだわら)に乗せた和紙人形を境内の御手洗川に流します。

流鏑馬神事

葵祭の前儀で、祭の露払いとして古くから行われて来た神事、馬を馳せながら鏑矢(かぶらや)を射ます。狩装束の射手が馬上の妙技を披露します。

斎王代禊の儀

斎王は、平安朝時代は未婚の内親王が選ばれていましたが、現在は代理として京都在住の一般の方から選ばれた女性が務めています。十二単を着て御手洗川で川の水に手を浸し、身を清める御禊(みそぎ)を行います。祭に奉仕する斎王代以下女人列に参加する50名余りも御禊が行われます。 上賀茂神社と下鴨神社で毎年交互に斎行されます。

歩射神事

弓矢を使って葵祭の沿道を清める魔除けの神事。
歩射神事は、三日に行われる馬上の流鏑馬に対して、地上で矢を射ることに由来している。射手が弓を鳴らす「蟇目式(ひきめしき)」で四方の邪気を祓い、鏑矢を楼門の屋根を越えて飛ばす「屋越式(やごししき)」、大きな的を射る「大的式(おおまとしき)」、連続で矢を射る「百々手式(ももてしき)」がそれぞれ行われる。また、この四式をもって「鳴玄蟇目神事(めいげんひきめしんじ)」と呼ばれ、賀茂祭(葵祭)の安全祈願とされている。

賀茂祭(葵祭)

皐月の京都を彩る葵祭は上賀茂・下鴨両神社の例祭で、平安時代から盛大に行われており、その盛況ぶりは「源氏物語」をはじめ多くの古典に伺うことができます。
現在の祭は、3日に下鴨神社で前儀として行われる流鏑馬神事に始まり、5日の歩射神事、5月4日の斎王代御禊の儀、12日に神霊を迎える御蔭祭、同日深夜の御阿礼神事と続き、15日の葵祭となります。 

御手洗祭

土用の丑の日に御手洗池の中に足をひたせば、罪、けがれを祓い、疫病、安産にも効き目があるといわれている。境内御手洗池に祀られている御手洗社において「足つけ神事」が行われる。

夏越神事

御手洗池に斎竹(いみだけ)を立てて清め、中央に斎矢(いみや)を立て、奉納された厄除けの人形が流されると、裸になった氏子男子が一斉に飛び込み、矢を奪い合います。 
これは下鴨神社の祭神玉依姫が川遊びをしていると一本の矢が流れ着き、持ち帰ったところ懐妊し賀茂別雷神を生んだという故事にちなみ矢取神事とも言われます。

名月管絃祭

観月の会と併せて豊作祈願を雅楽で表現し奉納されます。また、十二の平安貴族舞、舞楽、管弦、琴の演奏なども奉納されます。茶席も設けられます。

繁昌大国秋祭

五穀豊穣と商売繁盛を感謝する大国さまの秋祭りで、祭典及び模擬店や福引き、舞楽の奉納など境内は終日賑わいます。