三宝院には、桃山時代の豪華な襖絵で飾られた葵の間、秋草の間、勅使の間(重要文化財)に、表書院(国宝)があります。史跡に指定された境内は、下醍醐、上醍醐に分かれ、100余りの堂塔が散在します。
926年(延長4)下醍醐が開かれ、金堂、五重塔等を建立され、応仁・文明の乱の戦火で五重塔を除く堂塔伽藍を焼失しましたが、1598年(慶長3)豊臣秀吉の花見を機に再興されました。
上醍醐は創建時の五重塔、桃山時代に移築された金堂、及び上醍醐の薬師堂はいずれも国宝で、絵画では絹本着色五大尊像(国宝)等多数の文化財を所蔵しています。
毎年、2月23日には、「五大力尊仁王会」(五大力さんの愛称で親しまれています。)が行われ、この日に限って授与される御影(お札)は、災難除けのお守りとされています。 また、有名な餅上げは、男子150Kg、女子90Kgの大鏡餅に挑戦します。
4月第2日曜日には、「醍醐の花見」にちなんだ「豊太閤花見行列」が華麗な桃山絵巻を繰り広げます。
醍醐寺の山上にある五大堂の五菩薩は“五大力さん”とよばれ、衆生済度、現世利益の霊験あらたかであるとされています。当日に限り、災難除身代わり霊符“五大力さん御影”が授与されます。
「五大力さん」当日には、五大力餅という巨大な餅を持ち上げる「餅上げ」が名物となっています。女性は90kg、男性は150kgの大鏡餅をを抱え上げ、その時間を競うとともに、無病息災、身体堅固を祈ります。
毎年8月5日に醍醐寺全山で営まれる「醍醐山万灯会」。
ご先祖さまや、生きとし生けるものすべての命に対し、報恩感謝の祈りがささげられます。置き灯篭や提灯が参道を照らす中で「精霊供養法要」や「お施餓鬼(せがき)供養が執り行なわれます。当日は国宝の金堂や五重塔などもライトアップされます。