京都観光に来られた人が必ずと言ってよいほど訪れる清水寺。
十返舎一九「東海道中膝栗毛」の弥次さん、喜多さんだって見物に来ています。
京都市街を見渡す事ができる清水の舞台は教科書にも登場し、フランス・ミシュラン社が発行する観光ガイドブックにおいては三つ星の評価を取得するなど、国内外への知名度はバツグンです。
また、清水寺は本尊に十一面千手観音を祀っており西国三十三所観音霊場の第16番札所でもあり、全国の信者からの信仰を集めています。
春秋には「夜間拝観(ライトアップ)」も行われるため、夜の京都観光ができるスポットして昼夜を問わず賑わっています。静かにお詣りしたい人は、6時の開門~朝8時頃までの時間帯がおすすめです。
「起り反り(むくりそり)」と呼ばれる檜皮葺の屋根は、上は凸型、下は凹型の曲線を描きます。約50年ごとに葺き替えられています。
清水の舞台を通り過ぎ、地主神社が視界の左手に入る頃の階段のところで本堂の壁を振り返ると、深い溝がたくさん刻まれています。まるで爪跡のように本堂を一周しています。これは電灯が無かった昔に夜な夜な清水寺へ「お百度参り」をした人々が、暗い夜道を壁を辿って歩いた跡なのです。清水寺への厚い信仰心が伺えますね。「同じ事を繰り返し続ける」という意味の「堂々めぐり」という言葉は、「お堂の周囲を何度も回る」ことからが生まれたのだそうです。
京都市街を見渡す眺望が人気で、清水寺の顔とも言えるスポット。檜板張り、柱は欅(ケヤキ)で高さ約13メートル、幅約18m、奥行き約10m。平安後期の12世紀初めには、懸造(かけづくり。一部分を張り出した造り)の舞台になっていました。思い切って物事を決断する様を表す言葉「清水の舞台から飛び降りる」は有名です。
清水寺の塔頭・慈心院の本堂。本尊の随求菩薩(秘仏)は、衆生の願い・求めにすぐに 随って、全て叶えてくれるという大功徳を持っているとか。 大聖歓喜天や粟島明神等は縁結び・安産・子育ての神仏です。
清水寺開創1200年を記念し、観音信仰の道場・国際交流の殿堂として建立、寺務所が置かれています。中央棟の多宝閣に4メートルの巨大な仏足石と四方四仏四千余体を祀ります。また宝蔵殿に重要文化財の仏像・絵馬や寺宝を収蔵しています。