1月1日~31日
古来より信仰のあつい七福神は、室町時代に京都で始まったといわれ、「都七福神」の巡拝は近世になって盛んになったといわれています。特に新春に七福神を祀る社寺をお参りすることで福がもたらされるといわれ人気があります。
七福神とは、ゑびす神、大黒天、毘沙門天、弁財天、福禄寿神、寿老神、布袋尊の七人です。彼らのうちゑびす神だけが日本古来の神様。大黒天、毘沙門天、弁財天はインドの神様、福禄寿神、老寿神、布袋尊は中国の神様です。
最初は大黒さんとゑびすさんが「二福神」として盛んに祀られました。 室町時代に入ってから、禅と茶道の隆盛に伴い、竹林の七賢人などの絵が人気をよび、七賢になぞらえて福神を七人にしようとゑびす、大黒天に5人の神様を追加して七福神になったそうです。
都七福神の巡拝はどこからはじめてもOKとのことです。
各社寺にて御軸・大護符(色紙)・御宝印帖が用意されています。
ゑびす神 ・・・ 恵比寿神社
ゑびす神 (商売繁盛)
昔日本人は、海の彼方に神の国があり、そこから神がやってくると信じていました。もともと「えびす」とは、よそものという意味で漁村の神様が日本古来の神様と合体してゑびす神になったそうです。
商売繁盛の守り神。穏やかな笑みをたたえ、右手に釣竿、左手に鯛を抱えた姿は海に囲まれた日本の神様らしい姿です。
ゑびす神社
ご祭神の八重事代主命は釣りが好きで、海の幸と山の幸を物々交換し、暮らしを豊かにしたので商売繁盛の守り神となりました。正月の「十日戎」は「えべっさん」として有名で、商売繁盛を願う大勢の参拝者で賑わいます。
- 住所:東山区大和大路通四条下る
- アクセス:京阪電車「祇園四条」
- 公式サイト:京都ゑびす神社
大黒天 ・・・ 妙円寺
大黒天 (開運招福)
もともとは名前の通り、黒い体に怒り表情の恐ろしい神でしたが、鎌倉時代に日本古来の神、大国主命が「だいこく」と読めるという共通点から二人が合体し、俵に乗り、打ち出の小槌を持った優しい福神に変身し、台所の神様になりました。
妙円寺
「松ヶ崎の大黒さん」として親しまれているこのお寺は、五山の送り火「妙法」の 「法」の字が点火される松ヶ崎山のふもとにあります。また大黒さんは俵のそばに群がるネズミをも養うことから、そのお使いがネズミとなり十干十二支のはじめ、甲子が縁日となりました。
- 住所:左京区松ヶ崎東町
- アクセス:地下鉄「松ヶ崎」駅
- 公式サイト:妙円寺
毘沙門天・・・東寺
毘沙門天 (七福即生)
毘沙門天はその中の北方を守る神で仏法を聴聞することから「多聞天」とも呼ばれています。貧乏神も追い払えるような強い神様・毘沙門天にあやかって裕福になりたいものですね。
東寺
京都のシンボル・五重塔はこの東寺さんのもの。弘法大師が平安時代に建てたお寺です。 この寺の兜跋毘沙門天(国宝)は、高さ約百九十センチ。スマートでスタイル抜群!左に宝塔、右に錫杖を持ち厳めしさを醸し出しています。菅原道真公も信仰 したことから、学業成就の御利益もあるそうです。
- 住所:南区九条通大宮西入る
- アクセス:近鉄京都線「東寺」駅
- 公式サイト:東寺
弁財天・・・六波羅蜜寺
弁財天 (福徳自在)
もともとはインドの水の神様で、弁天堂が川辺や池のほとりに祀られているのはこのためです。流れる水の美しい音から美音天などと呼ばれ音楽や雄弁、技芸の神様として信仰を集めています。
七福神では唯一の女神様で、多くは琵琶を持った美しい姿をしています。
六波羅蜜寺
弁財天は南門のそばの護摩堂に祀られています。高さ約三十センチほどの小柄な弁天様は、崇徳天皇の受けたお告げにより、禅海上人が造られたものだそうで す。水を司る女神様は、水がすべての汚れを清めるように、現世の苦しみを洗い流してくださるとか。 平安時代末期には平家の邸宅があった地で、宝物館には平清盛座像や空也上人像も安置されている見所の多い寺院です。
- 住所:東山区大和大路五条上る
- アクセス:市バス206「清水道」から徒歩5分
- 公式サイト:六波羅蜜寺
福禄寿 ・・・ 赤山禅院
福禄寿 (延寿福楽)
幸福、富貴、長寿を表し、長い頭に長いヒゲを垂れ、杖を持って鶴や亀をお供につれ、好々爺の雰囲気。いかにも長寿のご利益がありそうな姿です。
中国の道教の神様で、南極老人星の化身です。
- 住所:左京区修学院赤山町
- アクセス:市バス5「修学院離宮道」から徒歩15分
- 公式サイト:赤山禅院
寿老神 ・・・ 行願寺(革堂)
寿老神 (不老長寿)
寿老神は頭が長く、小柄な老人で、杖を持ち、鹿を連れた姿が多いですが、この鹿の肉を食べた者は長生きができたといわれています。独立して信仰されるより、七福神の一人として信仰されることが多いようです。
行願寺(革堂)
「革堂(こうどう)」という呼び名の方が有名かもしれません。 元は一条通にありましたが、豊臣秀吉によって移築されました。 その時、境内に鎮宅霊符神と共に寿老神をお祀りし、天下泰平、福寿円満を願ったと伝えられています。 西国三十三ヶ所めぐりの札所(第19番)にもなっているため、庶民的な雰囲気です。
- 住所:中京区寺町通竹屋町上る
- アクセス:市バ205「河原町丸太町」から徒歩3分
布袋尊 ・・・ 萬福寺
布袋尊 (諸縁吉祥)
ぽってりとした太鼓腹とおおらかな笑顔で、愛嬌溢れる外見です。外出する時はいつも大きな袋をかついで人に物乞いをし、貰ったものは何でも袋の中に放り込 んでしまうので、布袋と呼ばれるようになったそうです。物事にこだわらない飄々とした風貌が円満につながるとされ、福神として祀られるようになりました。
萬福寺
卍崩しの高欄・魚拓・長い回廊が続く境内は日本というよりむしろ中国的な雰囲気。 中国・明の隠元禅師が開基した黄檗宗の総本山です。布袋像は東の天王殿に祀られており、太鼓腹と福々しい笑顔で人気を集めています。4人以上で予約すれば中国の精進料理・普茶料理を味わうこともできます。
- 住所:宇治市五ケ庄三番割
- アクセス:JR奈良線「黄檗」駅、京阪「黄檗」駅
- 公式サイト:萬福寺
泉涌寺
毎年成人の日 8時~16時
泉涌寺山内の即成院(福禄寿)、戒光寺(弁財天)、観音寺(恵比寿神)、来迎院(布袋尊)、雲龍院(大黒天)、悲田院(毘沙門天)、法音院(寿老人)に七福神が祀られていて、それぞれの福神を「めぐり」ます。
福神の特別開扉、福笹吉兆授与、橋を渡り、谷をめぐり、山内を一巡して参拝し、それぞれの縁起物を求めて福笹に華やかに結びつけていきます。塔頭のあちこちで昆布茶、甘酒、小豆粥などの無料接待(数に限りがあります)も行われます。
- 住所:東山区泉涌寺山内町
- アクセス:市バス208「泉涌寺道」
- 公式サイト:泉涌寺
今宮神社、わら天神宮、御霊神社、市比賣神社、熊野神社、岡崎神社、熊野若王子神社、豊国神社、粟田神社、新熊野神社、六孫王神社、吉祥院天満宮、藤森神社、御香宮神社、西院春日神社、長岡天満宮
1月1日~2月15日 9:00~17:00まで
京都の街中古社16神社を年頭に巡拝することにより、一年間、あらゆるご利益が得られると信じられています。
京都の町に点在する各神社を巡ると、京の街を隅々まで歩くことになり、格好の京都探訪にもなります。
専用の御朱印帳で期間中16社全部の朱印をお受けの方には記念の干支置物が授けられます。
【洛 北】
・今宮神社(健康長寿・良縁開運)
【洛 中】
・わら天神宮(安産・厄除・子授け)
・御霊神社(こころしずめ・厄除・学業成就)
・市比賣神社(女人厄除)
【洛 東】
・熊野神社(縁結び・安産・病気平癒)
・岡﨑神社(子授け・安産・縁結び・厄除)
・熊野 若王子神社(学業成就・商売繁昌)
・豊国神社(出世開運・厄除招福・良縁成就・商売繁盛)
・粟田神社(旅立ち守護・厄除)
・新熊野神社(健康長寿・病魔退散・お腹守護)
【洛 南】
・六孫王神社(出世開運・家運隆昌)
・吉祥院天満宮(ちえと能力開発の神・受験合格・開運招福)
・藤森神社(勝運と馬の神)
・御香宮神社(安産・厄除・病気平癒)
【洛 西】
・西院春日神社(厄除・病気平癒・交通旅行安全)
・長岡天満宮(合格祈願・厄除開運)
- 公式サイト:京都十六社朱印めぐり