葵祭について
葵祭は平安時代から盛大に行われており、その盛況ぶりは「源氏物語」をはじめ、多くの古典に伺うことができます。
6世紀の中頃、欽明天皇の頃に凶作が続いたので、鴨の神の祟りを鎮めるため、4月吉日に鈴をつけた馬を走らせて、五穀豊穣を祈ったのが始まりと伝えられています。
葵祭の名前は、御所車(牛車)、勅使・供奉者の衣冠、牛馬にいたるまで、すべてに葵鬘(あおいかずら)を飾ったことからきているそうです。
現在の祭は、3日に下鴨神社行われる流鏑馬神事に始まり、5日の歩射神事、5月4日の斎王代御禊の儀(上賀茂神社と下鴨神社で交代で行われる)、12日に神霊を迎える御蔭祭、15日の葵祭となります。
15日の早朝、御所に参集して御祭文・御幣物を拝受する宮中の儀が行われ、そのあと午前10時半頃、参加者約511名、牛馬約40頭、先頭から最後尾まで約1キロに及ぶ行列が御所建礼門前を出発します。行列は、警護の武官や白丁・勅使などの文官・武官や女官など、平安時代の装束をつけ、王朝風俗をしのばせる優雅なもので、第1列(検非違使・山城使)、第2列(御幣櫃・馬寮使・牛車)、第3列(舞人・近衛使)、第4列(陪従・内蔵使)、斎王代列(斎王代・女人)からなる。正午前に下鴨神社に到着すると社頭の儀があり、東遊や走馬などが行われたあと、午後には再び祭列をととのえて上賀茂神社へ向かい、午後3時半頃に到着します。
今でも参加者は葵をかざし、また家々にも葵を掛ける風習があります。
葵祭行事
5月 | 上賀茂神社(賀茂別雷神社) | 下鴨神社(賀茂御祖神社) |
1日(毎年) | 競馬会足汰式 | |
3日 (毎年) | 流鏑馬神事 | |
4日 (毎年) | 1年毎に変わります | 斎王代御禊の儀(2024年) |
5日(毎年) | 賀茂競馬会 | 歩射神事 |
12日(毎年) | 御蔭祭 | |
15日(毎年) | 葵祭 | 葵祭 |
21日 | 煎茶献茶祭 |
葵祭当日の予定
- 10:30ごろ 京都御所・堺町御門を出発、路頭の儀(葵祭行列)がスタート(有料観覧席あり)
- 11:00ごろ 丸太町通→河原町を北上
- 11:40ごろ 下鴨神社に到着 社頭の儀:勅使が御祭文を奏上し御幣物を奉納。また神馬の引き回し、「東遊(あずまあそび)」の舞が奉納される。(有料観覧席あり)
- 14:20ごろ 下鴨神社を出発、下鴨本通りを北上
- 14:55ごろ 北大路橋を渡り、加茂街道を北上、御薗橋を渡る
- 15:30ごろ 上賀茂神社に到着 社頭の儀