錦小路通室町西入にあるので「錦天神山」ともいわれる。
永正年間(1504~21)京都に大火のあったとき、時ならぬ霰が降り猛火はたちまち消えたが、そのとき一寸二分(約3.6センチ)の天神像が霰とともに降って屋根に止っていたので、その奇瑞に感じてこれを祀ったのがこの山の起りであるという。それゆえ、この山は「火除天神山」とも呼ばれる。山の上には欄縁にそって朱塗り極彩色の回廊をめぐらし、中央に唐破風春日造の神殿を安置する。
装飾
踊り:前掛は16世紀にベルギーで製作され、近年の調査によると「イリアシド」物語のえがいた毛綴(タペストリー)を用いていたが、56年から中国刺繍の太湖岩鳳凰図にかえている。
胴掛は中国綴錦の牡丹胡蝶文、後掛は雲龍文綴錦が用いられている。
山の縁起にちなんで宵山には「火伏せ、雷除け」の御守が授与される。
- 住所:中京区錦小路室町西入天神山町
- ご利益:雷除け、火除け
- 山の重さ:0.65トン(巡行時。人、懸想品含む)