「琴破山(ことわりやま)」ともいわれる。山の御神躰(人形)は中国の晋時代、琴の名人伯牙とその友人鐘子期との物語に取材、伯牙が鐘子期の死を聞いてその琴の絃を断ったという故事をあらわしている。
人形は手に斧を持ち前に琴が置かれている。
装飾
人形は天明以降の作と考えられている。
前掛には上下詩文、中央に人物風景の有名な「慶寿裂(けいじゅぎれ)」をかけ、その下に竜文の錦を用い、さらに人物文の刺繍の水引によって飾っている。
胴掛は花卉尾長鳥文(かきおながどりぶん)の綴錦で、見送には「柳絲軒」在銘の三仙一桂人図綴錦を用いている。
蝶型の角金物は珍しい意匠である。
- 住所:下京区綾小路通新町西入矢田町
- 山の重さ:0.52トン(巡行時。人、懸想品含む)