鉾頭には、山の上に月をあしらう函谷鉾は、中国戦国時代の四君の一人孟嘗君が鶏の鳴きまねの上手な食客に函谷関を開かせ脱出できた古事に名を由来します。
装飾
屋根裏の金地著彩鶏鴉図は今尾景年(1845~1924)の筆、前掛は、旧約聖書創世記の場面を描いた16世紀末の毛綴はゴブラン織りで、16世紀にベルギーで製作された重要文化財です。
水引は山鹿清華作の手織群鶏図、胴掛は梅に虎を織り出した李朝製の朝鮮緞通、花文のコーカサス緞通、玉取獅子文中国緞通の三枚継ぎです。
見送は古く弘法大師真筆と伝える紺地金泥の金剛界礼懺文と天保年間(1830~44)に河辺延之の模織したものがあるが今は皆川泰蔵作「エジプト天空図」に変えています。
この鉾は天明の大火(天明8年・1788)で焼失、五十年後の天宝10年(1839)に再興され、それ以後、昭憲皇太后の兄実良卿をモデルにした「嘉多丸」という稚児人形を用いている。
また、欄縁金具は蓮田修吾郎作の「梅と鶯金銅浮彫」である。
- 住所:下京区四条通烏丸西入函谷鉾町
- 鉾に登るには:拝観券を購入
- 鉾の重さ:11.39トン(巡行時。人、懸想品含む)8.41トン(山鉾装飾のみの重量)
※山鉾で2番目の重さ - 函谷鉾ホームページ