蟷螂山

大蟷螂と御所車という珍しい組合せの山である。
中国の古典に「蟷螂の斧を以て隆車の隧を禦がんと欲す」とある。かまきりが自らの力をも顧みず強敵にたち向かい、斧をもって大車を防ぎ止めんとする様から創案されたものである。
元治の兵火(1864)に大破して以降、久しく巡行からはずれていたが、町内の人々の努力により昭和53年に修理され再び日の目をみるようになった。
かまきりと御所車の車輪がうごくなど、山鉾として唯一のからくりがほどこされているのが特徴。
装飾
御所車や一部保存されている装飾布帛類の刺繍は金糸の平戸といわれ絢爛豪華である。西洋機械文明輸入に先だつ我国古来の智巧の妙をみるべきであろう。
前掛、胴掛、見送りには共に羽田登喜男作の友禅の瑞苑浮遊図などがある。 

  • 住所:中京区西洞院通四条上る蟷螂町
  • 山の重さ:1.22トン(巡行時。人、懸想品含む)
山建て
宵山
山鉾巡行